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ここまでの「ぼくらの」について書く

最近「ぼくらの」で検索してくる人が毎日たくさんいるのですが1回触れたきりですいません。残り4話ということで締めに入ると思われますのでここらへんで1回書いて置こうと思います。

まず、「ぼくらの」のテーマは「家族」です。ラストを予測するにしてもこれまでの事を考えるにしてもこの家族というのは重要だと思われます。「家族」というのは公式では謳われていませんが見ている人なら大体分かると思います。ワクは父親に認められたいと願いジアースに乗り、コダマは父親を尊敬しその生き方を模倣していった。チズは家族に対する不満から転じて畑飼を愛し姉の為に矛を収めた。では何故家族というテーマを使うのかというと「そうしないと普通の中学生のキャラが立たない」からだと思います。中学生ですから恋人が居る人は少ないでしょう、かといって一生付き合えるほどの親友も居ないと思います。波乱万丈な経験をつむには若く職業は一律学生です。そうなるとやはり生活の中心の一つである家庭をもってキャラごとの差異を描くしかない。

僕は前回の記事で少年少女の死という残酷描写について額面通りに受け止められないと書きました。その理由の一つがこの「家族」に掛かってきます。コダマの死以降パイロットは死ぬ事が分かります。人数分戦闘は発生するので契約した人間は死刑宣告されたも同然です。にもかかわらずまっとうな反応を示したのはカコだけです。普通の中学生ならまず荒れ、次に泣き、誰かにすがろうとします。すがるのは当然親ですね。カコは親と仲が悪かったので置いとくとしても自発的に親に話したのがコモだけ、しかもコモの場合自分の死を恐れてというわけではない。
あとは「遺書」が無い。ナカマなんか特にそうですが家族と仲が良い場合、何も言わずに死ぬ・消えるというのは個人的にどうなんだろうかと?と疑問に思います。ダイチのようにあえてそうするのは納得できますがマキの場合なんかはショックを受けたお母さんが産後の肥立ちが悪くなって死んでしまう事だってあるかもしれないので本来なら何かしらの配慮が必要だと思います。こういった事が描かれないと(当然尺の都合で描かないのは分かっていますが)どうにも現実感が無いんですよね。他にも、僕がキリエなら保に頼る以前に政府に交渉してパイロットとしての高額な賃金を要求して家族に渡しますよ。ダイチやナカマにしても家庭は裕福でないので自分が消える代わりに何とかお金を残そうという発想が出てこないのは現実味が薄い。子供が死んだ後の家族を描いたのも最初のワクだけってのもね・・・。

こうやって「ぼくらの」は家族をテーマしておきながらその関係は少し中途半端でした。そこに17話「情愛」18話「現実」が来た時、僕はちょっとびっくりしました。今までは現実味が薄い代わりにジアースの災難が家族に降りかかることは無かったのですがこの2話は違いました。ジアースレポートを公表する為に動いたコモの父とアンコの父は失脚させられさらには暗殺までされてしまう。家族とジアース問題を共有すると繋がりは深くなるけど巻き込まれて不幸になってしまう。なんか一長一短ですねー。個人的にはダイチ編が一番良かったのですがあれはダイチがジアースに関係有るという事を妹に匂わせたまま姿を消す所が秀逸なので、あのバランスで他のキャラもやるのは難しいというのは分かっているんですけどね。

18話で田中さんがあっさり死んだのも驚きました。ウシロとの関係を何も清算していなかったからです。今の所生き残るのはウシロではないかと考えている人が多いと思います。そのウシロがどうやって生き残るのか、生き残った後どうやって納得するのか、生き残った事がウシロにとってどんな意味になるのかを決めるのはやはり「家族」が関わってくると思っていたのに田中さんが死んでしまうとは。正直、直接巻き込まれる家族は田中さんだけかと思っていました。ウシロが生き残ると仮定した時、一人だけ生き残れる事に対する対価は何か?それは母親である田中さんの命をもってして対価となるのではないかと考えていました。ですが田中さんとコモの父親が何の対価も得ずに死んでしまった事を考えると「カナちゃんのおかげでウシロは生き残りました」だけでは物足りない事になってしまいそうだ。しかし18話は胃の痛い話でした。誰からも理解されず誰からも助けられず何の憂いも無く綺麗さっぱり消される二人。当然政府が加担しているという事実無根の報道の絶望さ。いかにも鬼頭先生が書きそうな展開だけに、もうね。あと、監督の言っていた「血」の話はこれかーと。田中さんが撃たれた後、血も出さずに生きていたからてっきり防弾チョッキでもして骨折だけで済んだのかと思ったら単に血が描いてないだけかよ・・・。あれはいかんわ。

この作品の総合的な評価はラストに掛かっていると思います。個々でミスると1~2段階下の評価になってしまうので上手い事片付けて欲しい。あるいは片付けない方がそれっぽいか?保はどう使うのかなぁ。

最後に蛇足というか。カコだけメンバー中、目に見えて家族との仲が悪いのですが彼の母親を見るとなかなか面白い。息子に暴力を振るわれ手が付けられない状態なのを分かっていながらカコの母親は何故か息子にかまうんですよね。モジ達がたずねてきた時も自分の息子には不釣合いなほどしっかりした子達が来たにもかかわらずまともに対応しようとしない。これは親子の関係性が母親からカコへの一方通行だからなんでしょうね。一方的で成立していないけど関係性が無いわけではないという描写が個人的に面白いなぁと感じました。これはある意味ウシロと対になってるのかもしれません。ウシロは母親への肥大した愛情のような物を持っているのですが当の母親(義理の母)が死んでいるのでその関係性が到達す事は無く捻じ曲がってカナに八つ当たりするわけです。

PS.ぼくらのアニメ公式サイトは最悪の作りです。作った奴は表へ出ろ。同じサイズのバナーが3つ有ってどれを押すと何が見れるのか分からん。しかも押すと似たようなサイトが出てくるし。公式サイトなんだから統一しろっての。広告戦略的に駄目でしょアレは。

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