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アニメがお仕事! 5巻

アニメがお仕事! 5巻 (5)
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  • アニメがお仕事! 5巻 (5)
  • 著作者:石田 敦子
  • 発売元:少年画報社
  • 発売日:2006/08/28
  • 価格: 570円 / 定価: 570円
  • Amazon売上:位

元アニメーターの石田敦子が自分の体験を元にアニメ業界の裏側を描くこのシリーズ、前巻で製作スタジオ「めもちプロ」が消滅し、主人公のイチ乃は実力派の堀内・星が所属する「スタジオ火山」に所属する事になったのだがやはり新天地でもイチ乃の休まる時は無い。上手い人と一緒に仕事をしてるだけで肩を並べた気になるなと堀内にたしなめられ、めもちプロの残党から嫌がらせを受けたりしてどんどん沈んで行ってしまう。結果的に救いが入るんだけど本当に石田先生はツンデレっつーかS?だなぁと思ってしまう。普通漫画の主人公って壁にぶち当たる事は有るけど「挫折」したり「折れてしまう」ってことは殆ど無い。それをこの人は思いっきり折るんだよね。折った後に直す。何と言うか、壁を乗り越えようと思って飛びついたらその手前に堀が掘ってあったみたいな。
それにしても今回の「救い」も絶妙だった。火山製作の新作に出演予定だったベテラン声優が突如亡くなってしまい、フラっと葬式を見に行ったイチ乃がそこに次々と駆けつける色々な年代のファンを見て自分達の仕事の意味を再び理解するというのが今回のイチ乃への救いなのだがタイミング的に鈴置洋考さんの死とバッチリ合いすぎ。実際には富山敬さんの死を当て込んだ物なんですけどね。
葬式の中で「戦艦」のオープニングテーマが流されファンがむせび泣くんですよ「宇宙へ行く曲だ」って。富山さんにも鈴置さんにもそれほど思い入れは無いんですがこの辺りはグッと来ました。そしてファンは語りだします。「戦艦って今観るとめちゃくちゃだよな」「色は放送途中で変更になるし」「打ち切りだから話は飛ぶし」「カットつながってないし」それでも「やみくもなパワーだけはあったよね」「わけわかんない熱いもんだけは感じたんだよなぁ」って。奇跡のように皆の力が重なって生まれたと評され、好きだったことも忘れるくらい時間が経っても思い出して泣ける。そんな作品が今どれくらい有るだろうか。当たり前のように何年も同じ作品を追っかけていた昔が懐かしい。
しかし、この作品ってプラス・マイナスしてどうにかプラスになるような作品だなぁって思いました。すごい悪意だとか悪意の無い暴風だとかを見せられて凹むんだけどこの作品ならではの大きな感動もある。でも感動を描く為にはその前の凹みが不可分で・・・。面白いんだけど気軽に人には薦められない作品です。埴輪くんなんかは痛がって読めないって言うんだけど創作に関わりたい人には割と読んで欲しいなぁ。

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