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涼宮ハルヒの憂鬱 第12話

第12話「ライブアライブ」

先に放送された関東圏ですごい話題になってかなり待ち遠しかった。ただ、個人的にライブの部分に対する興奮は「BECK」の方が上だったのでたぶん大部分の人達に比べてかなり冷静に見てたと思う。BECKを見てなかったらもっと背筋にゾクゾクした物が感じられたかもしれないと思うとちょっと損した様な気もする。まぁ、あの作品は平凡な奴がちょっとづつ上手くなっていくのを長い時間掛けて描いた物なのでその分鳥肌度も高いのは当たり前って言えば当たり前なんスけどね。

今回はとにかくモブが多いしちゃんと動くし、背景も色んな所映すしその中にポスターや看板によるネタとか多くていかに労力が掛かっているか素人でも分かるほどすごい。モブってのはその場限りのキャラなんだけどそれほどデザインに手を抜けるわけでもない。だからまずあれだけの数のモブの設定を作るのが大変。そして実際に描く段階でも普段描き慣れたレギュラーメンバーと違って慣れてないので描くのが大変。さらに言うと文化祭の空気を出す為のキャラデザのアイデア出しも大変だっただろう。同じように背景の方もいかにそれっぽくするかが肝でこういうのは楽しんでやれないとダメだろうな~と思う。後半のライブに目が行きがちだが前半の地道な描写も個人的には誉めポイントだと思う。
とりあえずネタとしては、HGと三輪明宏、その奥の看板「ツンドラ」、占いの館ズバッと言うわよ!、ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ必殺カレー純喫茶第三帝国、ねこマン、クイズビリオネア、デトロイトメタルシティー風バンド、ENOZ=ZONEリンダリンダリンダあたりかな。

中盤辺りの見せ場としてはなんと言っても鶴屋さんが可愛い。制服を見せるときの動きといいハイテンションさといい安い材料云々のぶっちゃけ振りといいホント良い味出してる。他の二人に比べキョンは意外と冷静だなぁ、みくる>>>鶴屋さんなのかな?みくるは今回も出番少ない。シリーズ全体で見ると序盤みくる、中盤長門、ラスト3話がハルヒとプッシュされてるヒロインが変化してますね。
降ってきた雨、傘を持っている人が全く居ないあたり天気予報に無い雨でありすなわちハルヒの願望による物と推測される。後でハルヒは自分は上手くやれたのか、もっといい方法が合ったのでは無いかと自問しているがこの雨が無ければ観客は殆ど居なかったはずなのでハルヒ以外のどんな上手な人間が演奏しようとあれだけのヒットはありえなかった。雨の描写が原作に有ったかどうか分からないが上手い演出だ。この描写はハルヒがより多くの人に見てもらいたいと願った結果であり自分の損得が関係ない所においてハルヒ=本質的には善人説を補強する役目を果たしている。

問題のライブシーンに関しては多くの人が語っているのであまり書くことも無いが、実在のギター(映画「リンダリンダリンダ」かららしい)を持ってきたり口パクや演奏の丁寧さなど技術的なことではなくわざわざここまで描く心意気が好感が持てる。1曲目のハルヒの表情がリアル過ぎて萌えから外れてるってのも、えらく冒険するなぁとは思ったけど嫌では無い。当然あそこは普通にやり過ごすことも出来たけどそれ以前に汗や唾なんかも描いてる位だからまぁあれぐらいやってもいいんじゃないかと。それにしても平野綾、歌上手い。映像による補正がかかっているとはいえ「冒険でしょでしょ?」とは全く違った方向性の歌でこれだけ説得力の有る歌を流せた事に対し平野綾の歌唱力を誉めたい。つーか、門脇舞の声であの曲も想像できないんですけど。
ただひとつ不満があるとすれば2曲目、屋外の背景描写に移った所はもっと上手いやり方はあったはず。例えば屋外用の放送スピーカーからライブの音が流れて外の人も聞き惚れるとか、外と内を交互に見せるとか。

後日談、少し成長して普通に近付いたハルヒにちょっと寂しさを感じつつ綺麗にまとめて来たなぁという感じでした。普通から外れた物にしか面白さを見出せないと思っていたハルヒが割りと普通の事を面白いと思ってしまった事実にハルヒ自身が戸惑う姿を見せたり珍しくハルヒを気遣うキョンを描いたりして最終回に向けてキョン×ハルヒのムードを高めていくのが構成上上手い。この回も最終回に使えそうな話だなぁ。

サンクリ新刊でハルヒ本が10冊ほどとらのあなに入荷してたけどやっぱりイマイチ食指が伸びないなぁ。もともとのいぢ絵にはそれほど興味ないしアニメ版の空気を取り込んだ本は無さそうなんで好きな作家さんが描くまではたぶん買わないだろうな。

↓今週の考察とか関係サイト
ギター関係考察
http://d.hatena.ne.jp/syuntin/20060619
ENOZ祭りまとめ
http://www.geocities.jp/minorcodes/haruhi/enoz.html
原画の人数
http://lightnovel.g.hatena.ne.jp/REV/20060619#p1
コード表とか
http://d.hatena.ne.jp/makaronisan/20060623
スタッフインタビュー
http://www.oricon.co.jp/anime/topics/060621/060621_02.html

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コメント

>ハルヒ=本質的には善人説
使ったのかもしれないし、使わなかったのかもしれないし分からないが(まぁ内容的には使ったんでしょう、能力)、いずれにしろこれだけでは善人説は取れないかなぁと。つまり、CMなんかでもやっている通り、彼女は「刺激的な毎日」を過ごしたいわけだから、①自分が刺激が欲しいのも実はあったかもしれない(彼女は正直な面もあるので多分これは違うと思う)、②単に頑張っている姿を見ただけではなく、何のために頑張ってきたのかを彼女が気付いたから(つまり目標はライブの成功という、素敵な目標があってそのために一生懸命ENOZのメンバーは努力してきたわけです)僕自身は②かなぁ、と思うわけです。単に善人なだけではなく、ハルヒという作品が背負う命題が見え隠れする場面でもあります。彼女とその愉快な一味は素敵な毎日を過ごしたい、ということであんな変人集団を作っちゃったのですから、そういうことかな、と。でもハルヒは善人ですよ?恐らくですけど。
>例えば屋外用の放送スピーカーからライブの音が流れて外の人も聞き惚れるとか
これは現実的にはありえないかなぁ…高校の文化祭は意外に制約だらけだし。もともと高校生の憂さ晴らしみたいなものなので、プロとはそういうところは違うかなぁと。
>少し成長して普通に近付いたハルヒ
成長したのはあるけど、どちらかというと今までこんな仲間たちと楽しく過ごしたことが無かったので、ああいう振る舞いがあったのかなぁと思う。

投稿: @t(メアドいれるの?) | 2006/06/25 03:54

すいません、追加です。コメント編集機能があるといいなぁ…(ケチつけてるわけじゃないんです)、とするとですね、ハルヒという存在は(最初から分かってることですけど)、古泉君やみくるちゃんやキョンや長門…etc.という仲間がいて初めて成長できたということでもあります。でも彼女が特別なのではないです。逆に独りで成長できた人間がいたら僕にご一報ください。キョンがハルヒにキスをするという、安易に「恋愛」に拡げたのはいいことなのかなぁ、とは思うんですが、そういう恋愛を通じても人は成長していくものかもしれませんね(でも僕はしたことないや)。主人公のハルヒ(彼女は一応ホームズ役なんですね)にスポットライトが当てられてばっかりなので、ワトソン君の成長が分からないんですが、彼もきっと成長していっているのでしょう。現にキョンはハルヒのことを少しずつ知っていくわけです。誰も見たことのない彼女の表情、考え、好み…。そういうものを通じて成長していっているのかも(多分そうだろうな…)。また長門も古泉君もただ監視しているだけでなく、ハルヒをどう受け止めてあげれば良いのか分かってきたんだな、と思います。みくるちゃんは…どうやら未来の彼女を見ていると、成長の後が伺えます。
ここでハルヒの世界をまとめてみましょう。
・非日常は素敵な日常の探索のためであって、それに騙されてはいけない。
・キャラクターのそういった行為の結果、一歩ずつ成長していく
・忘れてはならないが、ハルヒの理想はとても建設的である。ただ方法論の部分で今まで上手く行かなかったようだ。それを可能に出来たのは非日常という「超光速ドライブ」である。


結論。12話でもうはっきり結論が出ました。もう十分に京アニ以下製作スタッフ一同はハルヒワールドを描き切りました。プロとしてこれだけのクオリティに仕上げたことは当たり前といえばそれまでですが、しかしながらここまで描き切ったことに最大の賛辞を用意するべきでしょう。
これはきっと5年後も優良作品で通用するでしょう。放映終了後に忘れられないことを願っています。


原作読んでないけど読んだ気になって感想しました、終わり。

追伸:ハルヒはキョンのどんなところに憧れたのかなぁ、と。書いてるうちに気になってきました。

投稿: @t | 2006/06/25 04:34

>@tさん
パスワード等が無いあたりコメント編集機能は無いようです。苦情等はniftyまでお願いします。

善人説については今回の感想で何人かが「今までのハルヒの行動からするとバンドを助けてやるなんて意外だ」的な感想がちらほらあったので
①ハルヒは自分の欲求の邪魔をしない相手に対し特に意地悪でも冷徹でもないではないか?≒暴走して無い時は善人説。
②ただ助けるだけじゃなくより良い形での成功を願う心が雨を呼んだ(①の補強)
③12話現在のハルヒは身勝手な願望は現実化できないらしい(原作を読んでる人談)ので自分が人気者になりたいとか、注目を浴びて気持ち良く歌いたいとかそういう理由で雨を降らす事はない(②の補強)
以上を踏まえ善人説を提唱してます。①が納得できない人にはあまり説得力無い話なので流してもらってもいいような話ですね。あとは単に自分の好きなキャラが「実はいい奴・可愛い奴」説は読者・視聴者の願望・妄想ですから特に根拠はいらないんですよ。ハルヒにしろ長門にしろキョンの事を好きだって言う確たる証拠は無いし、オタ以外の人が見ればハルヒなんてウザイ女でしかないでしょうから。

屋外用のスピーカーはハルヒの能力があればどうとでもなるし、ライブを目の辺りにした係りの人間が「こりゃすごい」って事で独断でながしちゃうとかもアリだし、授業中に聖闘士星矢のOPだとか「ハレ晴ユカイ」を流した猛者も居るぐらいですからそう捨てたものでも無いですよ現実の学校も。まぁ自分も昼の放送とはいえ超兄貴の曲とか流してましたからw

投稿: 西岡勇志 | 2006/06/25 17:30

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今回はさわやかなお話です。 忘れかけるけど、この『涼宮ハルヒの憂鬱』は青春物なんですよね。 そして、ハルヒやキョンくんもいろんな経験を重ねて成長していく。 今回はその一コマが見れるお話ですね。 [続きを読む]

受信: 2006/06/24 19:59

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