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涼宮ハルヒの憂鬱 第11話

第11話「射手座の日」
以前ハルヒに強奪されたパソコンを取り返すためコンピューター研が自作のゲームで勝負を申し込んできた。

うーん、上手い。原作に有るエピソードで「フルメタル・パニック」の原作者・賀東招二が脚本として参加してるが原作未見の上に賀東招二作品を読んだことも無いのでどれほどの効果があったのかは分からない。ただ、原作では割とあっさりしたエピソードだったのをだいぶ面白く映像化してあるとの評価も有った。
確かにアニメとしての長所を存分に生かした作りであることは見て取れた。ゲームのBGMが同じメロディーを元に妄想モードONの時は豪華でOFFの時はチープにしてあるという演出、キョンを映す時にカメラの端に意味有り気に入っている長門など小説では表現できない事を積極的に盛り込んでいるのは偉い。

今回、後半はCG中心とはいえ良く動くシーンが多いのでその分の労力を温存する為色々と工夫している点がやりくり上手としてポイントが高い。Aパート(アバンを含めるとBパートになるが)でキョンと古泉が話をしているシーン、カメラはなぜか妙に高めに設定され二人の鼻より下が映っていない。こうすることでちょっとした省力だが口パクを描かなくても済む。その上、普段から妙なアングルを良くやるので何故か手抜きに見えずむしろ何か意図があるのかと深読みすらしてもらえる。他にもドロップキックかました後ハルヒの喋りをバックに長門が本読んでいるシーンとかゲームの練習の日々も省力化の意味が有ると思われる。

キョン、「文化祭でいつまでも覚えていたい記憶は朝比奈さんのヤキソバ喫茶用衣装くらいな物だ」とか行ってる割には回想がみくるじゃなくて鶴屋さん?っぽいぞ、浮気者め。
コンピ研部長の「勝負、勝負」っていう台詞なんか元ネタあったような気がするんだけど思いだせんなぁ。いきなりドロップキックかます厨なハルヒは良い、心が洗われるようだ。賭けの対象に「どうしてもって言うなら私でもいいけどさ」のシーン、密かに目がキョンの方を向いてる。心の中で「ちゃんとあたしのこと守りなさいよ!」とか思ってるんだろうな、可愛いよハルヒ。
ノートパソコンが到着したそばから興味津々な長門、長門祭の幕開けです。帰り道、古泉のキョンとハルヒの信頼関係の話が終わって「そんなものかねぇ」といった感じでキョンがそっぽを向くカット、カメラに長門が映っているのは長門が古泉の話を聞いて対抗意識を持っている事の暗喩であろう。光学マウスを物珍しそうに空中で動かす長門、日を追うごとにパソコンの使い方が慣れてくる長門、気のせいか楽しそうな長門、キョンに「いんちき技は無しだからな」と念を押されてこっくり無言で頷く長門とコレでもかと言うほど長門萌えの燃料を投下しまくる京アニ恐るべし。
自信をキョンに分けてあげるハルヒ、どう見てもラブコール送ってます。その横で長門もキョンに視線を送っているようですが。妄想モードONでの戦闘シーンは銀英伝のパロらしいですがあいにくコレも良く知らない。キョン=ヤン提督らしい。
猛烈な勢いでプログラムを改変(改正)しその発動許可をキョンに求める長門、明らかにキョンに対するアピール。あの忠犬のようなつぶらで無垢な瞳に萌えざるを得ない。ようやく素直に、100%長門萌えに到達できました。勧誘されて困惑する長門、キョンに判断を仰ぎたい視線がちょっと弱ってるように見えて良い。キョンに許可を貰い驚き(嬉しい?)長門、そっけなく「そう」と言ったままそっぽを向いてしまうがカメラから表情をあえて見えなくすることで長門の感情を描く演出は上手い。Fateも見習って欲しいなぁ。本の上で仮想キーボ-ドを叩く長門で締め、今週もとことん長門祭でした。

10話の戦闘シーンで朝倉さんの高速言語を逆再生で1/4の速度で再生すると「キョンくんの事好きなんでしょ。分かってるくせに」と言っているらしいらしいとの話が。すいません、正直ここまで京アニがすごいとは思ってませんでした。ここまで仕込むとなると単に技術的な上手さとかだけじゃなく原作を緻密に理解し、なおかつ足りていない部分やファンが望む様なアレンジ・追加点を加えると言う精神的な理解度が半端ではない。部分的に言えば原作を越えているといっても過言ではないだろう。
ある意味アニメ版「涼宮ハルヒの憂鬱」には同人は必要ないかもしれない。同人としての「あったらいいな」という要素を時間の許す限りぶち込んである上に最高のクオリティーなので「公式アニメ+新解釈を加えた同人アニメ」が一つにパッケージングされていると考えてもいいだろう。そうするとこの作品、面白い・つまらないあるいは売れた・売れなかったに関わらず原作付きアニメの歴史の中で非常に意味の有る作品として位置づけるべきかもしれない。

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