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舞-乙HiME 第18話

第18話「ホワイトアウト」
アリカとニナの衝突による爆発で一人はぐれてしまったマシロは城下を追い出された難民と行動を共にするが難民は口々にマシロ女王の事を罵るばかりでマシロは聞くに堪えない。

今回は上手かった。神脚本とまでは言わないがかなり堅実に上手い脚本演出だった。今回はマシロが話の中心で他の人物は出番が少ない。マシロはアリカとはぐれあまつさえミコトもそばに居ない完全に孤立した状況。そんな状況の中、兵士は探しにくるわ難民はマシロの事を悪くしか言わないわ誰も助けてくれないわで徹底的にマシロは痛め付けられる。
だがそこに一筋の希望が差す。難民の少女・ミミが水をくれ、食べ物も持ってきてくれた。見ず知らずの者を助ける少女の優しさか、初めて生きる為の食事を口にした事への感動かマシロの頬を自然と涙が流れる。
しかしそれはやはりマシロを助けてはくれなかった。マシロの従者であったアオイが難民達に素性がばれてしまい詰問される場面に出くわしてしまう。思わず人垣を掻き分けて進むマシロ。だがそれ以上怖くて足が動かない。「女王の居場所を教えれば助けてやる」と脅されるアオイ。今出ればアオイの命と引き換えに自分が確実に死ぬ事を考え声を出す事も前に出る事も出来ない無力なマシロの視線がアオイと交差する。「自分は女王なのだから好き勝手やって何が悪い」という突っぱねた気持ちと、そんな自分だからこそアオイが裏切る可能性が十分に有るという恐怖心が同時にマシロの心を支配する。そんなマシロを見てアオイは「知らないし知っていても教えるつもりは無い」と自ら崖に身を躍らす。ここでアオイを助けていれば守れたかもしれない最後の物が砕けて散った。マシロは友も従者も国も王の誇りも無くし砂漠に倒れ伏す。

とにかく30分使ってマシロをいじめ倒す。そこにミミという救いの手を差し出すがそれすらもマシロを傷付ける刃として用意されていた残忍さ、いわば必要悪を書ききった事をまず賞賛したい。見ず知らずの人間に掛ける情けを持ったミミですらマシロ女王に掛ける情けは一片も持ち合わせていない事を知りいかに自分が国民から信用されていなかったのか否、憎まれていたのかを知り背筋の凍るマシロ。そんな中で結果的にマシロを選んで助けてくれたアオイすらも恐怖心に負けて見殺しにしたという事実が最期に残ったマシロ自身をも殺してしまう。
持ち上げておいて落とす、見事な鬱展開。もしアオイとの再会の前に難民の口からあれほどの事を聞いていなければ生来の無鉄砲さと無知を武器にマシロは矢面に立てたかもしれない。だが脚本はそれを許さなかった。あらかじめマシロの希望を根こそぎ奪っておいての二者択一。この残忍な流れに上手さを感じる。
そしてアオイの飛び降りるシーン、ベタではあるが音声を切った演出がとても良い。マシロが叫んだであろう何かは誰の耳にも聞こえない。聞こえないならそれは言わなかったの同じ。そこでどんなに悲しもうが懺悔しようが意味は無いし許されないという事。この演出とアオイの潔さに僕は美しさを感じた。
どんなに悲劇的なことであろうと今回の事はこの先のマシロにとって必要な事件なんだと思う。だからアオイやエルスが必ずしも復活して欲しいとは自分は思わない。皆生きて幸せなのが一番だけど死んでしまったならそれはそれでしょうがないよ、きっと。

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